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第二百九言 「ボストン-ニューヨークレポート~こうやって若者は技を磨くのですね~」(9月29日号)

年に1回、私は必ず感性を磨く目的で、海外に研修に出るようにしています。今年は、ボストンとニューヨークに足を運びました。

 

正確には私が滞在したのは、ボストンの郊外であり、ハーバード大学のあるケンブリッジという町です。私がこの町でいつも感じることは、どの建物の窓を見ても、机に向う若者のシルエットが映っていること。また、町中、どこにでも教科書やノートを抱えた学生に出会うことです。

 

ボストン&ケンブリッジと言えば、ニューイングランドの都市の中でも、文化の中心地であることで知られています。ボストン大学、ハーバード大学、マサチューセッツ工科大学、を含め合計32の大学があり、大学生の数だけでも24万人います。過去の「野村の一言」でも書きましたが、人間、環境に身をおくと、それなりにその環境にあった生活習慣を持てるものです。勉強好きなあなたも、また勉強する環境を求めるあなたも、一度ボストン&ケンブリッジのアカデミックな文化に身をおいてみてはいかがでしょう?

 

次に、ニューヨークについてです。こちらは、芸術を味わう目的で行きました。町のいたるところでストリートミュージシャンの演奏を聞くことができます。そのレパートリーは、クラシックからジャズまで様々です。もう一つ心を動かされたのは、芸術を学ぼうとする若者たちの姿勢です。今回、いくつかのミュージカルを見に行き、その中の一つが『オペラ座の怪人』でした。私の隣に掛けた数名の若者はどうも、音楽学校に通う学生のようでした。演奏が流れる最中ずっと、指揮者志望らしい学生は指揮棒を膝元で振り、オペラ歌手志望の学生は、歌に合わせて口を動かしていました。インターミッションに入ると、聞いたばかりの歌詞部分を実際に声に出して練習し始めました。

 

何を学ぶにしても、他力本願ではいけません。自分から探究心を持って学ぶことが基本なのでしょう。ちょうど、アメリカに出発する前の日、建築士を目指す学生に、講師がアドバイスをしていました。「大学に入ったら、とにかくスケッチブックを持って歩く。気になる建物があれば直ぐにスケッチを取るクセをつける」

 

常によいものに触れ、常に学習できる環境を整える。優れた作品に出会ったら、まず真似をする。これらの行動の先に、オリジナリティーが出てくるのでしょう。

 

野村るり子

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