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第二百三十八言「性別や年齢を超えた優れた作品づくり。これが私の目標です。」(2009年4月20日号)

 

大変長らくお待たせしました!

 

422日、私の新刊『30秒で人を動かせ!』(あさ出版)が発売されます(アマゾンを始めオンラインブックストアでは既に予約が開始されています)。この作品は、コミュニケーションを苦手とする人から、これまで上手くコミュニケーションを取ってきたと思うが、それが果たして、正しい技術であったのか確認したいという人まで、幅広く読んで頂けるものです。

 

この書籍のターゲットは、男女両方。就職活動中の学生から、経験豊富なビジネスパーソン、家庭を守る主婦に至るまで、誰が読んでもメリットが得られるよう、心がけて書きました。

 

「性別や年齢を超えての作品づくり」は私の永遠のテーマであり、常にこのことを胸に仕事をしてきました。このような考えに至った背景には、何人かの優れた女性の存在があります。ヤングアダルト作家のS. E. Hinton も、その1人。(ヤングアダルトとは、発達心理学における成人期前期のことで、12歳から19歳までの「若い大人」という意味です。アメリカの書店には「ヤングアダルトセクション」が設けられているように、対象年齢に合わせた「書籍のジャンル」として使われだした言葉です。)

 

S. E. Hinton の本名(旧姓)は、Susan Eloise Hinton(スーザン・エリオス・ヒントン)。ペンネームにS. E. とイニシャルを使ったのは「女性が書いたか、男性が書いたか関係なく、その作品のよさを評価してもらいたかったから」だそうです。しかも、処女作となった『The Outsiders は、高校2年、なんと17歳の時に発表したものです。全米売上800万部。ヤングアダルト分野では歴代2位となりました。出版から40年たった今も、アメリカの中高生の英語教材として、多くの若者たちに読まれています。

 

私がS. E. Hintonが女性であることを知ったのは『The Outsiders』を読んだ後のことです。最初は、フランシス・コポラ監督によって映画化された『The Outsiders』に惹かれ、直ぐに書店で原作を手にしたのがはじまり。156ページ、全文暗記してしまうほど読み込みました。彼女の若者の心の変化を描く見事な描写力に惹かれ、ついに、大学の休暇を利用して、当時住んでいたシアトルからオクラホマ州のタルサまで、3日間車を走らせ会いにいったほどです。

 

S. E. Hinton と出会って以来、私も、本を書くなら「男性が書いた女性が書いたかわからない。何歳の人が書いたかも分からない。内容がよいから買った」と言ってもらえる作品にしたいと思うようになりました。これは、今回の作品、『30秒で人を動かせ!』を書く上でも妥協することなく持ち続けた思いです。

 

また、この書籍では、伝説のオリンピックコーチ、ベラ&マルタカロリーから得たいくつもの教えが紹介されています。これらも、実は性別を超えて得たものです。助言者が男性だったとか、女性だったとかに関係なく、助言の一つ一つが優れていたからこそ、私の心に宿ったのです。念のため、ご存知でない方のためにつけ加えておきましょう。ベラとマルタは男性でも女性でもなく、一対の夫婦なのです。

 

女性で仕事をしていると「女性であったために、直面した困難はなんですか?」と訪ねられることがよくあります。この質問は、私に戸惑いを感じさせます。これまで、性別によるハンディーを感じたことが驚くほどないからです。「性別や年齢を超えての作品づくり」を心がけてきたことが、自分や自分の会社を守ってくれていたのかもしれません。

 

「性別や年齢を超えての作品づくり」

 

これは、今後も私のテーマとなることでしょう。

 

 

野村るり子


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