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第二百四十一言「『告白』(湊かなえ著/双葉社)。私にとっての事実≠あなたにとっての事実。」2009年5月11日号)

実は、先にアマゾンの講評を読んでいました。こんな私は、2009年本屋対象第1位を受賞した湊かなえ氏の『告白』が、評価が5星から1星に分かれていることを知った上でこの本を購入しました。この意見の割れは、何が原因なのだろうかと考えれば考えるほど、この作品に対する好奇心がわいてきたからです。

 

読んだ感想は、とにかく面白い!私は断然5星チームに一票です!

 

地図は「=(イコール)」現地ではない。

 

これは、宮本久男先生のNLP授業で教えてもらったことです。事実は一つであっても、個々人の経験や体験によって、受け止め方も異なり、言語として発せられる内容も異なるということなのでしょう。これも私の解釈なので≠事実です。詳しくは、直接宮本先生の授業に参加してご自身で聴いてみて下さい。

 

さて、話を『告白』に戻しましょう。この作品では、最初から最後まで、ある一つの事件(事故)について、異なった人物の目で見た「事実」が書かれています。皆、持って生まれた性格や才能、置かれた環境といったものが異なるわけですから、Aさんの「事実」≠Bさんの「事実」≠Cさんの「事実」となっていくわけです。

 

一つ一つが至極客観的で、正確に描写されているにも関わらず、どれ一つとして=でつなげることが出来ない。

 

読者は読み進めるうちに、自分に近いキャラクターを見つけるのではないでしょうか?私が、同じ事件(事故)に遭遇したら、このキャラクターと同じ行動を取るだろう、や、あの人なら、このキャラクターと同じ感情を持ち同じような結末を迎えるのではないか、といったように。

 

すなわち、この小説は、決して、表表紙と裏表紙に挟まれ、完結した200数十ページではないのです。現実社会に密に繋がっており、無限の人生を重ね合わすことができる200数十ページのように感じます。

 

これ以上は、あえて語らずにいましょう。私が、この作品に対しての意見を書いてしまったのでは「あなたにとっての事実」≠「私にとっての事実」であるにも関わらず、自分の意見を押し付けることになるからです。

 

先にもお伝えした通り、評価が5星か1星に分かれる作品。まずは、皆さんがこの作品を実際に手にとって、ご自身にあった一冊であるかを確認した上で購入することをお勧めします。

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