株式会社ホープス
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第二百九十五言「北京で中国成長のエネルギーを感じる」(2010年5月24日号)
約一週間、北京に滞在してきました。
空港から北京の中心街まで移動する最中、遠い昔の記憶が甦りました。それは、1980年代のテキサス州、ヒューストンです。
それは、NASA宇宙センター開発に伴い、多くの人間が世界から集まるであろうことを期待し、土地開発が進んだ時期でした。高層ビルの建設が進み、住宅が一驚に立ち並び、ショッピングモールやアミューズメントパークが一挙につくられました。しかし、そこには、開発業者側の誤算も多少なりともありました。その結果、住居過多の状態が続き、徐々に人口に見合ったダウンサイジングの都市開発へと調整されて行きました。
今回、見た北京の風景は、テキサスの大地や開発時期のヒューストン市郊外を思い出させるものでしたが、ここには、開発側の誤算はないのだろうと感じました。なぜなら、そこには、エネルギーを蓄えた多くの「人」が存在したからです。
巨大ターミナル駅である北京駅には、各地域から"夢"を求めて集まった人たちが溢れんばかりにいました。駅の近くには、安価な宿の斡旋業者の姿も多く、富裕層の外国人のみをターゲットにした「観光地」として終わることのないことを告げています。
北京のGDPは約1660億ドル。世界上位40都市にリストはされるものの、期待はこれからでしょう。ここ数年では、外資企業の進出が加速しているだけでなく、多くの教育機関や研究機関が集中しているため、優秀な人材が育つベースもできています。
まるで、テキサスの広大な大地と、昭和の日本を生き抜いたエネルギーいっぱいの人間が、融合したような錯覚に陥る町でした。人と土地。この二つの資源の化学反応に期待しないではいられない。このように、感じた人は、私一人ではなかったはずです。
野村るり子
