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第三百六言「チームワークなくして、何ができましょう?」(2010年8月9日号)

3ヶ月ほど前に着手した書籍執筆の仕事ですが、本日、再校原稿を提出することができました。

 

既に、何回も読み直しながら書き上げたものですが、今回は「著者」の目線で一回、「読者」の目線一回、読み直してみました。

 

すると、ほんのわずかな表現の違いまでも見直すことができました。

 

例えば、主人公が愛おしい女性を呼ぶ時。

ある時は"この人"、

ある時は"彼女"、そして

ある時は"ガールフレンド"と呼びます。

 

その時々、主人公の置かれた状況や感情によって、ニュワンスが異なってくるからです。これら一つ一つを、登場人物の立場に立って「そこに当てはまることばは、これ以外ない!」と言い切れるところまで妥協せず直しました。

 

このようにして、丁寧に書き上げた原稿を受け取られた出版社の方は、私に大変うれしいお話をして下さいました。

 

「イラスト担当者が、今、本当に頑張ってくださっています」

「デザイナーの方が一生懸命、表紙を考えて下さっています」

「社内では、タイトルの案の中からどれがベストか、検討しています」

     ・・・。

 

1冊の書籍を書き上げるのは、一人ではできない作業です。私は、原稿を書くだけの人間です。この原稿が読者の手に渡るまでには、多くの人たちの手が加わります。

 

まさに、チームワークによって、1冊の本が出来上がるのです。

 

 

しかし、このように心の底から思えるようになったのは、ここ何年かのことです。

私の人生を振り返れば、決してチームワークに長けた人間ではないことが分かります。

 

ある時、「私は一人で生きていく方が楽!」と口にしたことがあります。すると、年下の男性社員に「野村さん、この世の中は一人で生きてきえませんよ」と注意されました。

 

それに対し「個人事業主なら大丈夫でしょう」とわけのわからない反論をしました。その人は穏やかに「商店街で小さなお店を開いたとしても、組合の方や、お客様や、卸の方やと、多くの人たちが野村さんと出あうでしょう」と説明をしてくれました。

 

当時の私は、今以上に尖った性格の持ち主でしたから、納得しないまま、この会話を終えました。

 

それから、10年経った今。「この世の中には、100%一人で完成できる仕事はない!」と私は言い切れます。

 

本を書く仕事などは、比較的一人で過ごす時間が長い仕事です。それでも、自分の書いた原稿が1冊の本となって、読者の手に渡るまでには、多くの人たちの力が必要になるのです。

 

そして、このチームワークは、一人が真剣に取り組むことで、連鎖していくことで、「真剣な気持ち」が連鎖していくものです。

 

真剣に書いた原稿を手にしたイラストレーターさんが、真剣に原画を起こす。

 

二人の仕事を見たデザイナーさんが、少しでも多くの人が書籍を手にするよう、表紙の色や文字の形を真剣に考える。そして、

 

販促担当者さんは、どの書店のどの売り場に置くことが最も読者の目を引くかと真剣に考える。・・・

 

出版まであと一息です。

 

完成したら、必ず野村のプログhttp://ameblo.jp/ruriko-hopes/ か、「野村の一言」で報告致します。是非、最後まで、私たちを暖かく見守って下さいね。

 

野村るり子

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