あなたの競技人生は、あなた自身が選択して歩むもの

少し前の話になりますが、テニスの大坂なおみ選手がサーシャ・バインコーチとの契約を解除したというニュースがテニス界に止まらず関心を集めていました。

選手とコーチが契約を結んだり、解除したりすることがこれほどまでにニュースになる(なんとワイドショーでも取り扱われていた)ことに私はかなり驚きましたが、それと同時にこの話題について語る人々の話を聞いていると、「選手とコーチの関係は太く、固く、信頼に満ちたものであってほしい」という願いのようなものがあることが伺えました。

シンプルに考えて、選手がコーチに期待することは競技における技術の向上への影響や貢献だと思います。私は大坂選手と話したことがないので想像しかできませんが、おそらく大坂選手は「サーブ」「ディフェンス」「(ポイントやゲーム間での)気持ちの切り替え」を自身の弱点と捉え、その克服のためにバインコーチを招聘したのではないのかなと考えました。

サーブはテニスで唯一、静止状態から行うプレーなのでメンタルの影響が特に大きいです。
ディフェンスも粘り強さやフラストレーションの扱いが重要なのでやはりメンタル要素が大きくなります。
気持ちの切り替えはそれ自体がずばりメンタルコントロールの問題です。
これらを克服するためにバインコーチを招聘したのだとしたら、大坂選手がこの1年間のバインコーチからの学びを得て、次なるステップアップを目指してコーチを替えることになんら疑問は生じません。

TOPアスリートに限らず、人の成長において、先輩や師匠のような経験豊富な他者との関わりがとても重要であることは、みなさん経験的に理解できるところだと思います。
そして同時に、たった一人の先輩や師匠にだけ付き従うことが人の成長に、偏りや限界を生み出しかねない危険な選択であることもおそらくみなさん異論はないはずです。

自分が今いるステージによって、必要なスキルは異なります。
そしてあらゆるスキルを最高のレベルで指導できる人はこの世に存在しません。
自分自身が今どこにいるのかを理解し、そこから前進するために必要な他力を、自ら求め、手にしていく歩みが成長には欠かせないと思うのです。

自分がそういうアスリートになれているのか?
もしあなたが盲目な自分自身に気が付いたのであれば、今からでも遅くはありません。
自分の目で周りを見回して、自分の耳で聞き分け、自分の足で歩むために必要な一歩を、1日でも早く踏み出して欲しいです。

Print Friendly, PDF & Email
カテゴリー: アスリート教育 パーマリンク